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穂乃果「最大トーナメント?」其之参ッッ [無断転載禁止]©2ch.net

1 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:29:12.07 ID:6aEmFJGq
前々スレ
穂乃果「最大トーナメント?」
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1420905900/

前スレ
穂乃果「最大トーナメント?」其之弐ッ
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1431878869/

※「グラップラー刃牙」シリーズを中心に、色々な格闘漫画のパロディが含まれます。
※内容上、やや暴力描写、流血描写、一部キャラ改変等ありますのでご注意ください。

2 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:30:51.80 ID:6aEmFJGq
ヒデコ「――勝負ありッッ!!」



審判が、右腕を高々と掲げ、決着を宣言する。

闘技場の中心で――

抱き合うように、身を寄せ合っている――海未と、ことり。

右腕で、ことりの首を抱えている海未。

海未に、身を預けている、ことりの体からは――

既に、一切の力が失われていた。

しばしの静寂。

そして――



ワアアッ



我に返ったかのように――

観客が、一斉に立ち上がり。

地鳴りのような、喚声が上がった。

3 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:33:48.18 ID:6aEmFJGq
『決ッッ・・・・・・ちゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜く!!!』

場内に、実況役のミカの叫びが響き渡る。

『若干17歳ッッ 園田海未がッッ』

『音ノ木坂学院地下闘技場最大トーナメント・・・・・・』

『チャンピオンだ〜〜〜〜〜ッッ!!!』



理事長「海未ちゃん・・・・・・!」

穂乃果「・・・・・・・・・・・・!」



『参加選手16名ッッ 試合数15ッッ』

『負傷者の数は参加者全員といっていいでしょうッッ』

『この長く険しい死闘の果てに立つ園田海未という少女へッッ 万雷の拍手と歓声が注がれていますッッ』

ワアアアアッ

パチパチパチッ



ことりの首にかけていた腕をほどくと――

力を失ったことりの体が、海未にもたれかかる。

その、ことりの体を受け止めつつ――

海未もまた、膝をついた。

4 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:35:15.50 ID:6aEmFJGq
海未(ことり――)

海未(貴方の想いが、決して私の想いに劣っていたなどとは思いません)

海未(貴方の意思もまた、尊く、気高いものでした)

海未(結果的に、最後に立っていたのは私でしたが――)

海未(最後まで、自らの意思を、想いを、貫き通した貴方もまた――勝利者です)

海未は――そっと、ことりの体をかき抱く。

意識を失ったことりは――答えることなく、体を海未に預けている。



理事長「ことり・・・・・・!」

穂乃果「ことりちゃん・・・・・・海未ちゃん・・・・・・!」

観客席で、呆然と立ち尽くしながら――穂乃果と理事長は、闘技場内のふたりの姿を見つめている。



花陽「最後に、立っていたのは――」

凛「海未、ちゃん・・・・・・」



真姫「ことり・・・・・・貴方は、最後まで・・・・・・」

にこ「で、でも・・・・・・これで、穂乃果を手に入れる資格を得たのは・・・・・・!」

希「海未ちゃん・・・・・・!」

絵里「海未・・・・・・」

絵里(貴方は――どうするの?)

絵里(どんな言葉を、穂乃果にかけるの? 海未――)

5 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:36:32.47 ID:BOOkXSlh
待ってた!

6 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:37:58.91 ID:6aEmFJGq
『高坂穂乃果を手に入れるッ ただそのためだけに繰り広げられた激闘の数々ッッ』

『その有資格者となった園田海未は、どのような言葉を穂乃果にかけるのでしょうかッッ』

オオオオッ

穂乃果(海未ちゃんが――私に――?)

とくん――と、穂乃果の心臓が、高鳴る。



海未「・・・・・・・・・・・・」

と――

海未は、意識を失っていることりの背中と、両脚の膝の下に腕を入れ。

そのまま、ゆっくりと、ことりの体を抱き上げ、立ち上がった。

海未(思った以上に――軽い)

海未(ことり――貴方は、こんな体で、ここまで――)

もの言わぬことりの体を、両腕で抱えながら――

海未は、振り返り。

観客席の中の――穂乃果と、目を合わせる。



穂乃果「――!」

7 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:38:45.44 ID:wxJKe3nL
キタキタキタキター!

8 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:39:23.85 ID:hfK0ChQz
ほのうみだ!
ことり死亡でパンがうまい!

9 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:39:29.20 ID:6aEmFJGq
海未は、ことりの体を抱いたまま。

穂乃果と、目を合わせたまま。

ゆっくりと、歩を進める。

そして――闘技場の中心で立ち止まり、見上げた観客席の中の穂乃果と、視線を交し合う。

ザワザワ

ざわついていた場内が――やがて、静まり返り。

ことりを抱く海未と――そして、観客席の中で立ち尽くす穂乃果の様子を、観客たちが固唾を呑んで見守る。



雪穂「お姉ちゃん・・・・・・海未ちゃん・・・・・・!」

亜里沙「海未さん・・・・・・」



海未「・・・・・・穂乃果」

先に口を開いたのは――海未。



穂乃果「海未ちゃん・・・・・・」



海未の表情は――

穏やかながらも。どこかに、決意を秘めたような。

そして――海未は。

静かに、言い放った。

10 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:40:26.11 ID:6aEmFJGq
海未「私と――闘ってください」



穂乃果「・・・・・・・・・・・・!」



海未「それを、最後の試合とし――」

海未「この物語の――締めくくりとしたいのです」

11 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:40:55.01 ID:hfK0ChQz
ん?

12 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:41:31.29 ID:hfK0ChQz
なるほど拳で想いを伝えるのか

13 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:42:09.24 ID:6aEmFJGq
穂乃果「―――」

海未「ことりは――最後の瞬間まで。闘いました――貴方にたどり着くことを目指して」

海未「他の皆もそうです。得るために――闘った」

海未「ならば、私も。最後に、貴方と闘いたい」

海未「憧れ続けた、貴方に勝って――そして、私の想いを伝えたい」

海未「だから――」

きっ、と、海未がより一層、決意を込めた眼差しを穂乃果に向ける。

海未「私と――闘ってください! 穂乃果――!」

オオオオオッ

言い放った海未の言葉に――観客が沸く。



にこ「バッカ・・・・・・」

真姫「海未だって、ここまでの連戦で、もう身体はボロボロのはずなのに・・・・・・」

希「でも――海未ちゃんらしい」

不安そうな面持ちのにこや真姫とは対照的に、希が思わず、笑みをこぼす。

希「穂乃果ちゃんを蚊帳の外にしたまま――この大会を終わらせることが、納得できなかったってことやないかな」

絵里「確かにね。穂乃果にしてみたら、自分の意思はそっちのけで、勝手に争われていたようなものだし」

希「穂乃果ちゃんに勝たなければ、自分が穂乃果ちゃんを愛する資格もない――」

希「海未ちゃんは、そんな風に思っているのかも」

絵里「まったく――馬鹿がつくほど、正直で――まっすぐなんだから」

14 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:43:09.86 ID:hfK0ChQz
よし完全にほのうみルートだな
あとは流れに期待だ

15 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:43:14.27 ID:6aEmFJGq
ツバサ「確かに――ね。私が穂乃果さんなら、きっとこう言うわ」

ツバサ「『私を手に入れたかったら、私を倒してみなさい!』・・・・・・ってね」

英玲奈「穂乃果だったら、というか、それじゃツバサそのものだけどな」

あんじゅ「でも――高坂穂乃果は、受けるの? この挑戦――」



ザワザワ

予想外の海未の言葉に、ざわめく場内。

理事長「・・・・・・穂乃果ちゃん」

理事長が、傍らの穂乃果に声をかける。

穂乃果「・・・・・・・・・・・・」

ほんの僅かな間、口を結び、ことりの体を抱く海未の姿を見つめていた穂乃果だったが――

やがて。

そっと、口を開く。



穂乃果「――最初は、なんでみんな、こんなことしてるんだろう、って思ってた」



ザワザワ

穂乃果「仲の良いはずのみんなが、お互いに殴り合って、傷つけ合って――」

穂乃果「そんなみんなの苦しい姿なんて見たくない、こんなのおかしい、って思ってた」

穂乃果「でも――そうじゃなかったんだね」

16 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:45:17.49 ID:6aEmFJGq
穂乃果「どうしても譲れない何かのため――互いの力をぶつけ合う。それは、ラブライブと同じ」

穂乃果「それに気づいた時――穂乃果の心が、どきってなったの」

穂乃果「海未ちゃんやことりちゃんや、みんなの試合を見てる内――心が、かーって熱くなってきたの」

穂乃果「それに海未ちゃんやことりちゃんは、穂乃果のために、命をかけてここまで闘ってくれた」

穂乃果「だから――決めたよ」

そして――

穂乃果は、視線を上げ。

その目には、決意の火。

理事長「穂乃果ちゃん――・・・」

理事長の呼びかけには答えず。

穂乃果は、ぐ、と、両足に力を込めるように、軽く身をかがめる。

次の瞬間。

17 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:45:22.96 ID:DJk2MFDF
これで完全にことりは敗者
ことり信者の発狂も楽しみだ

18 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:45:49.19 ID:0lKtQsXF
すげえこれまだ続いてたのかwwww

19 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:46:09.06 ID:6aEmFJGq
バッ



観客が、息を呑む。

穂乃果が――その場から、跳んだ。

そのまま、眼下の闘技場の地面めがけ――



バンッ



着地と同時に、砂埃が舞う。

その中から、ゆっくりと身を起こす穂乃果の姿が、現れる。



凛「飛び降りた!?」

花陽「あの高さから・・・・・・!?」



あんじゅ「へえ・・・・・・」

英玲奈「高坂穂乃果に、あれ程の身体能力が・・・・・・?」

ツバサ「・・・・・・・・・・・・」

20 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:48:36.45 ID:6aEmFJGq
穂乃果「海未ちゃん――」

闘技場に立った穂乃果が、海未に語りかけた。

穂乃果「ここまで闘ってきてくれた、海未ちゃんの想い――そしてことりちゃんや、みんなの想い――」

穂乃果「受け止めるよ」

海未「―――」

穂乃果「だから――」

穂乃果が――

海未と、視線を重ねる。



穂乃果「受けて立つよ。この勝負――!」


ワッ

穂乃果が答えた瞬間、大きな歓声が沸く。

穂乃果の言葉を受けた海未は――

海未「――ありがとうございます」

口元に、静かな微笑を浮かべた。



真姫ママ「南さん――」

隣に立つ真姫ママに、声をかけられた理事長が――

理事長「――認めるしかないわね」

静かに答え。

ワアッ

さらに大きな歓声が、闘技場に響き渡る。

21 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:50:05.16 ID:6aEmFJGq
『なんとッッ 高坂穂乃果VS園田海未ッッ』

『ここに特別試合(スペシャル・マッチ)が決定いたしましたッッ!!』

ワアアアッ

『高坂穂乃果争奪戦として幕を開けたこの大会ッッ』

『激闘の頂点に立った園田海未が、当の高坂穂乃果へ、よもやの宣戦布告ッッ』

『その挑戦、受けて立ちましたッッ 高坂穂乃果!!』

『高坂穂乃果の決意を秘めた目は語っていますッッ』

『“私を手に入れたければッッ 私を倒してみろ”とッッ!!』

ウオオオオッ



絵里「受けたッ・・・・・・!」

希「海未ちゃん・・・・・・穂乃果ちゃん・・・・・・!」



亜里沙「嘘・・・・・・海未さんと、穂乃果さんが・・・・・・?」

雪穂「海未ちゃん・・・・・・」

雪穂(ヤバいよ、海未ちゃん・・・・・・だって、お姉ちゃんは・・・・・・ッ)



控え室で、モニターを見つめているほのパパが――ぴくりと、体を震わせる。

ほのママ「あらまあ・・・・・・変なことになっちゃったわね」

ほのパパ「・・・・・・・・・・・・」

22 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:51:57.31 ID:6aEmFJGq
ことり「・・・・・・う・・・・・・」

と――

海未の腕の中で、意識を失っていたことりが、かすかなうめき声を上げる。

海未「ことり!?」

しかし、またそれっきり、ことりは動かなくなる。

海未がことりを抱きかかえたまま、自らのコーナーへと戻り――

そこへ、理事長と真姫ママが、もといた観客席から駆け下りてくる。

理事長「ことり――!」

理事長の呼びかけにも、反応は無い。

海未「ことりを――お願いします」

運び出された担架にことりの体を乗せながら、海未が言う。

真姫ママ「勿論よ。必ず救うわ――身命を賭して」

真姫ママが、力強く答える。

そのまま、理事長と真姫ママと共に、ことりを乗せた担架が、通路の奥へと消えていく。

海未(ことり――・・・)

その姿を見送ったのち――

海未は、闘技場の片隅に落ちた木刀を拾い、脇に差し。

そして――もといた場所へ戻り。

足元に落ちていた、1本のリボンを拾い上げる。

それは、緑色の、ことりのリボン――

23 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:54:23.10 ID:6aEmFJGq
海未(ことり――貴方の、想い――穂乃果にたどり着かんとした、その想い――)

海未(私が――受け継ぎます)

そして海未は、リボンを両手で持ち。

うなじの位置で、自らの髪を、ことりのリボンで結った。

脇には、長刀の木刀と共に、ことりから託された、短刀。

海未(貴方が憧れ続けた相手と――これから私は、闘います)

海未(闘う時は―― 一緒です。ことり――)

ことりのリボンで髪を結った海未が、振り返り、穂乃果に向き合う。

海未「お待たせしました――始めましょう」

穂乃果「海未ちゃん――」



『高坂穂乃果ッ 園田海未ッ 両雄並び立ちましたッッ』

『手負いの身とはいえ、園田海未はこの大会の頂点に立った実力の持ち主ッッ』

『しかし対する高坂穂乃果の戦力は未知数ですッッ』

『果たしてこの最後の試合ッ 一体どのような結末を見せるのかッッ!?』

オオオオッ

24 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:54:35.22 ID:DJk2MFDF
そのまま死ね

25 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:56:58.27 ID:6aEmFJGq
真姫「穂乃果対海未・・・・・・本当にやるつもりなのね・・・・・・」

にこ「で、でも、実況が言ってた通り、連戦の疲れや怪我があるとは言っても、海未の実力はずば抜けてる」

にこ「穂乃果は、そんな海未相手に闘えるの? 穂乃果が格闘技やってるなんて、聞いたこと・・・・・・」

絵里「確かに・・・・・・私も、無いけれど・・・・・・」

希「――エリチ」

と――困惑する3人をよそに、真剣な面持ちの希。

希「覚えてる? ウチとの試合の時――ウチが、口走ったこと――」



――勿論、穂乃果ちゃんには魅力を感じる。ウチらを大きな力で繋いでくれた、穂乃果ちゃんには。

――穂乃果ちゃんに惹かれたのは、それだけが理由やないけど。



絵里「え――?」

希(ウチの見立てが、正しければ――)

希(穂乃果ちゃんは――!)

26 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:58:28.89 ID:6aEmFJGq
海未「ふぅー・・・・・・」

海未は、吸い込んだ息を、大きく吐き出す。

海未(正直――連戦で、体力も尽きかけている)

海未(左膝の靭帯は、痛み止めを打ってなんとか持たせている状態。脱臼した右手の親指も、また痛めてしまった)

海未(そしてことりとの試合で、おそらく至る箇所に、打撲と細かい不完全骨折を負っている――)

ぐ、と、海未は拳を握り締める。

海未(ですが――ここで、降りる訳にはいかない。私の想い――そして、ことりや、敗れた皆の想いのためにも)

海未(それに――)

穂乃果「――海未ちゃん」

と――穂乃果が、海未に語りかける。

穂乃果「ごめんね。海未ちゃんも、他のみんなも、真面目にここまで闘ってくれたのは、よくわかってる。でも――」

穂乃果「なんだかね――ちょっと、わくわくしてきたんだ。まるで、ライブの前みたいに――」

そう言う穂乃果に対して、海未も笑みをこぼす。

海未「私も――同じですよ。穂乃果――」

海未(そう――憧れ続けた、貴方と闘えること)

海未(私も、どこかで期待してしまっている――貴方と、力をぶつけ合えることに――!)

27 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 01:59:36.66 ID:6aEmFJGq
『さあいよいよ始まろうとしていますッ 特別試合(スペシャル・マッチ)ッッ』

『激闘を制し頂点へと立った剣士・園田海未かッ!?』

『この大会の発端であるスクールアイドルの頂点、μ'sのセンター・高坂穂乃果かッ!?』

ワアアアッ



闘技場の中央付近で、並び立つふたり。

と――

海未が、腰をかがめ。

腰に差した長刀の柄に、手をかける――

『これはッ 1回戦と準決勝で見せました、“居合”の構えッッ!!』

『まだ試合開始の合図はありませんがッ・・・・・・すでに臨戦態勢だッ 園田海未!!』

オオオオッ

海未が居合の構えを見せると――くすり、と穂乃果が笑みを浮かべ。

仁王立ちのまま――腕を組む。

その“構え”は――



凛「あ、あれ、もしかして・・・・・・穂乃果ちゃんの、お父さんの・・・・・・!?」

花陽「“居合空手”の構え――!?」

28 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:01:53.32 ID:6aEmFJGq
あんじゅ「1回戦で、ツバサが闘った――」

ツバサ「穂乃果さんの、お父様の技――!」



にこ「穂乃果も、空手を使うってこと!?」

絵里「それとも、まだ秘密が――?」

希「・・・・・・・・・・・・」



ほのママ「あれ、貴方の技――?」

ほのパパ「・・・・・・・・・・・・!」

ほのパパの、組んだ腕に、ぐ、と力がこもる。



海未「成程――“居合”対“居合”という訳ですね」

穂乃果は、答えずに――

くすり、と笑う。

29 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:03:41.32 ID:6aEmFJGq
『迎え撃つ高坂穂乃果ッ こちらもすでに闘いの準備は万端だッッ』

『双方ともに待ったなしッッ 各コーナーに戻っていませんが最早問答無用ッッ』

『笑みの浮かんだ両者の表情が物語っていますッッ』

『この最後の試合ッッ 互いの力とッ 情熱とッ 全力の想いをぶつけ合うとッッ!!』

ワアアアッ



穂乃果「いくよ――海未ちゃん」

海未「ええ――穂乃果」

ことりのリボンで髪を結い、居合の構えを見せる海未。

腕を組み、仁王立ちの穂乃果。

互いの表情には――まるで、抑えきれない情熱を示すかのような、笑み。

海未「正真正銘――」

穂乃果「これが――最後の試合」

そして、腕組みをしたまま――穂乃果が、力強く、言い放つ。



穂乃果「――ファイトだよッッ!!」



フミコ「開始(はじ)めいッ!!」ドンッ

30 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:04:13.03 ID:6aEmFJGq
続くッッ

31 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:04:52.04 ID:6aEmFJGq
続きはまた今晩あたりに投下する予定
かも

32 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:09:24.71 ID:1Hhp3kH6
スレが落ちるよ…

33 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:11:53.50 ID:KEVp6USS
いいところで…
60だったかな
俺が保守しよう

34 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:12:09.69 ID:g/inPAx1


35 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:12:19.73 ID:begbyQKS


36 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:12:30.17 ID:B/fb0425


37 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:12:40.26 ID:BBCwzCho


38 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:12:52.92 ID:f3dukK3u


39 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:13:04.28 ID:hOVamnhv


40 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:13:17.77 ID:KlIqfiMx


41 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:13:30.30 ID:9eGpdfpD


42 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:13:42.34 ID:LwNC44N8


43 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:13:54.77 ID:NQrvCgjL


44 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:14:05.45 ID:f0WmFR8e


45 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:14:16.01 ID:uezVWHK0


46 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:14:26.14 ID:fee0Odey


47 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:14:37.27 ID:l6ogiqW9


48 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:14:49.54 ID:/rzhSOGr


49 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:15:01.16 ID:0g227BA5


50 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:15:11.26 ID:Fx2nHHg0


51 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:15:17.16 ID:BOOkXSlh
おつ
てか>>25にもあるけどやっぱ希のセリフ伏線だったのか

52 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:15:21.50 ID:RtOh/wSM
と、

53 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:15:32.62 ID:/+ttovhP


54 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:15:44.86 ID:KavFzELF


55 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:16:01.68 ID:8AS5NPX3


56 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:16:12.39 ID:KTFY54no


57 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:16:24.28 ID:B5GMANaZ


58 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:16:35.19 ID:TbgkqSjX


59 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:16:45.83 ID:3FrvPBL8


60 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:16:56.78 ID:8EFe8Pvq


61 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/02(土) 02:17:21.62 ID:/r2zM23q
とりあえずこれですぐに落ちることはないだろう

62 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@転載は禁止:2016/01/02(土) 04:45:57.21 ID:fxWWtGCz
>>1と保守してくれたひと乙

63 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@転載は禁止:2016/01/02(土) 07:40:19.95 ID:ekl8wgNg
2晩連続見れるのか!お正月特番かよ!最高です!

64 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@転載は禁止:2016/01/02(土) 09:37:08.86 ID:+WiNKGEh

期待しかない

65 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/01/02(土) 11:17:38.84 ID:KgmGoOGn
>>62
保守とはいえこれに乙言っていいのか本当に

>>1
待ってるぞ

66 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/02(土) 13:15:06.75 ID:RxGohlUZ
おつおつ

67 :名無しで叶える物語(湖北省)@転載は禁止:2016/01/02(土) 13:20:06.29 ID:RlbmrCYW
乙!
楽しみ過ぎる

68 :名無しで叶える物語(家)@転載は禁止:2016/01/02(土) 19:34:41.60 ID:TaEVoCRK
たまんねェな>>1ちゃん…

69 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:01:37.46 ID:FGBLBBAi
園田海未の父(4X歳)は――

後に、地元新聞による、スクールアイドルμ'sのセンター、高坂穂乃果に関する取材に際し、こう語っている。



海未父「穂乃果ちゃんですか? ええ、勿論、昔からよく知っていますよ」

海未父「妻と、穂乃果ちゃんのお母上が幼馴染で――うちの海未とも、小さい頃から仲良くさせて頂いています」

海未父「いや、本当にいい子ですよ。明るくて素直で、海未も何度お世話になったことか」

海未父「そして――本当に、“すごい”子だと思います」

海未父「・・・・・・・・・・・・」

海未父「どういうことか――って?」

70 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:02:44.13 ID:w/yIumwY
きたー!

71 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:02:47.92 ID:FGBLBBAi
海未父「あれは確か――海未と穂乃果ちゃんが、小学1年生の時の、夏だったと記憶しています」

海未父「たまたま穂乃果ちゃんがうちに遊びに来たのですが、私と海未は剣道の稽古中だったので、穂乃果ちゃんも稽古に誘ったんです」

海未父「竹刀の握り方から始めて――最初は、おぼつかない手つきだったのですが――」

海未父「・・・・・・・・・・・・」

海未父「――正直ね。親の贔屓目もありますが、娘の海未も、武道に関してはかなりの才能の持ち主だと思っています」

海未父「ただ、そんな海未にしてみても、小さい頃から私が毎日のように稽古に付き合わせていた、それゆえの実力です」

海未父「しかし、穂乃果ちゃんは――」

海未父「・・・・・・ものの1時間ほどです」

海未父「信じられますか? 今まで、竹刀を握ったことも無かった子が――たった1時間ほどの稽古で――」

海未父「基本の構えと型だけとはいえ、すでに当時、長年稽古を続けてきた海未と同程度の技術を身につけたのですよ」

72 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:03:53.53 ID:FGBLBBAi
海未父「体が震えましたよ。年甲斐もなく興奮して、本格的に剣道を続けてみないか、その場で熱心に勧誘してしまいました」

海未父「確実に、剣道ならば日本一を狙える逸材でした。他の武道ならば、世界をも――」

海未父「ですが――あえなくふられてしまいましてね」ハハハ

海未父「・・・・・・彼女は飽きっぽい性格であると、海未から聞くことがあります」

海未父「おそらく穂乃果ちゃんにとって、剣道は彼女の目指したい“何か”ではなかったのでしょう」

海未父「ですがもし、彼女が、真剣に打ち込める“何か”を見つけたとしたら――」

海未父「そう考えると――スクールアイドル日本一という結果も、必然であったのかもしれません」

73 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:05:23.24 ID:FGBLBBAi
海未父「私も生まれついて40年以上、武の道に生きてきました」

海未父「そうするとね――本当に何十年かに一度、自分たち凡人とは違う、“別格”ともいえる人間に出会うことがある」

海未父「穂乃果ちゃんも、おそらくは――」



海未父「・・・・・・・・・・・・」

海未父「・・・・・・すみません。この話は、記事にはしないで頂けますか」

海未父「海未はああ見えて、私が穂乃果ちゃんをほめると、焼きもちを焼く所があるんです」

海未父「私が穂乃果ちゃんをほめる記事を見たら、へそを曲げるかもしれませんからね」ハハハ

海未父「そして――あの子は、心のどこかで、穂乃果ちゃんに憧れ、またライバル視もしている」

海未父「あの子にとって、穂乃果ちゃんは、大切な幼馴染であると同時に――目標でもあるのでしょうね」

74 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:06:22.66 ID:ALrktLwj
バキ特有の第3者目線

75 :名無しで叶える物語(たこやき)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:07:27.78 ID:PhTkgCzR
キテター!

76 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:09:59.72 ID:FGBLBBAi
…………

……



ワアアアッ

『試合開始の合図が響きましたッ 高坂穂乃果 VS 園田海未!!』

『腰に木刀をあて、武道界最速の技、“居合”の構えを見せる園田海未ッッ』

『対する高坂穂乃果は、腕を組み、1回戦であの綺羅ツバサを苦しめた自らの父の“居合空手”の構えッッ』

『“居合”対“居合”ッ!! 最終決戦は早くもクライマックスだッッ』

オオオオッ



にこ「“居合”VS“居合”――!」

真姫「穂乃果は空手を使うってこと・・・・・・!?」

真姫「確かに、お父さんが空手家なら、教わっていても不思議はないけど・・・・・・」

絵里「でもこれは、下手をしたら完全な膠着状態になるわ・・・・・・!」

つつ、と、絵里の頬を、汗が伝う。

77 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:11:34.84 ID:FGBLBBAi
絵里「居合は、人間の反射神経を超える速度で繰り出される技――」

絵里「故に、それを防ぐことは極めて難しい」

にこ「で、でも、あんたは準決勝で、海未の居合を防いだじゃない!」

希「エリチには、相手の僅かな筋肉の収縮、重心の変化まで見極められる“目”があるんや」

希「それで、海未ちゃんの動きを先読みすることが出来たから、居合も防ぐことが出来た」

真姫「逆に言えば、そうでもしなきゃ防げないってことね。つまり――」

絵里「ええ。この勝負、先に動いた方が勝つ――!」

にこ「・・・・・・・・・!」

希「でも――それ故、動けない。一体どちらが、機先を制するのか――」



ツバサ「だけど、私の見立てなら――」

ツバサ「穂乃果さんのお父様の居合空手より、園田海未の居合の方が、僅かに疾い」

英玲奈「確かなのか――?」

ツバサ「穂乃果さんのお父様の技を食らったのが、他ならぬ私であることを忘れないで」

ツバサ「刀の居合と比べ、居合空手は拳を抜いてから正拳突きや蹴りに移行する分、複雑な動きを必要とする」

あんじゅ「動作のシンプルさ故、疾さだけなら園田海未に軍配が上がるという訳ね」

ツバサ(しかし――それは、あくまで穂乃果さんのお父様を基準にした上での話)

ツバサ(果たして――)

78 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:13:42.80 ID:FGBLBBAi
闘技場の中央付近で、お互いに構えながら対峙する、穂乃果と海未。

穂乃果も――海未も。

構え、視線を交わしあったまま――動かない。

次第に、歓声は収まり、場内が静まってゆく。

つつ――と、海未の頬を、汗が伝う。

海未(まるで、絵里との準決勝の再現――ですね)

海未(ですが――私は、この大会を通じて、改めて思い出しました)

海未(そう。それはかつて、他ならぬ穂乃果に教えられたこと――)

海未(―― 一歩を踏み出す勇気をッッ!!)

海未が、右手に力を込める。

穂乃果が、ぴくりと反応する――

――次の瞬間。



ダンッ



一瞬、砂埃が舞う。

その中から、姿を現したのは――

互いに、一瞬で間を詰め。

木刀を抜きかけた海未と――

右の掌底で、木刀を握った海未の右手を受け止めている、穂乃果の姿。

79 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:15:44.29 ID:FGBLBBAi
『と・・・・・・ッッ』

『止めたあァァ〜〜〜〜ッッ!!』

ワアアアッ

海未「・・・・・・・・・・・・!!」

穂乃果「」ニッ



絵里「嘘・・・・・・嘘でしょ・・・・・・!?」

にこ「どういうこと!? 穂乃果も、絵里みたいな“目”を持ってて、それで海未の動きを読んだの!?」

絵里「違う・・・・・・そうじゃない・・・・・・!」

希「エリチ・・・・・・“視え”た!?」

絵里「ええ・・・・・・ほんの僅かな差だったけど・・・・・・」

絵里「今の攻防・・・・・・“海未の方が、先に動いた”ッッ」

真姫「え・・・・・・!? それって・・・・・・!」

絵里「穂乃果は、“海未が動いた後”に動いた・・・・・・ッッ」



花陽「すごく単純な話。海未ちゃんが動いたのを見て、そこから反応して穂乃果ちゃんは動いた・・・・・・ッ」

凛「で、でもッ・・・・・・それで、防御が間に合うってことは・・・・・・!」

ごくり、と花陽が、喉を鳴らす。



ツバサ「園田海未の動きを見てから反応しても、間に合うだけの疾さということ――」

あんじゅ「そ、それって、つまり・・・・・・!」

ツバサ「ええ――」



ツバサ「彼女の“居合”は――父親よりも、園田海未よりも、疾い」

80 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:21:01.11 ID:FGBLBBAi
海未「くッ・・・・・・!」

海未は、木刀を握る手を力任せに押し返し、強引に穂乃果を振り払う。

そして再び、穂乃果と距離をとった。

海未(親指を痛めているせいで、確かに亜里沙や絵里との試合の時ほどの疾さは出せなかった・・・・・・)

海未(それでも、尚・・・・・・ッ 私以上の疾さで、“居合”を繰り出すとは・・・・・・ッッ)

穂乃果「ふい〜、あっぶなかったぁ・・・・・・えへへ、でもうまくいった」

当の穂乃果は、まるでダンスのステップが上手くいったかのように、無邪気に笑みをこぼす。

81 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:26:07.52 ID:FGBLBBAi
ほのパパ「・・・・・・・・・・・・!」

モニターを見上げるほのパパが、組んだ腕に、一層力を込める。

その時、

にこママ「穂乃果ちゃんと海未ちゃんの試合――始まったのね」

控え室に現れたのは、にこママ。

ほのママ「あら――矢澤さん」

にこママ「穂乃果ちゃんも、なかなか強そうじゃない」

ほのママ「私自身は、あの子がどれくらい強いかとか、よくわからないんだけど・・・・・・」

そして、ほのパパに向き直り、

ほのママ「それより、今の、貴方の技よね? 秘伝なんでしょ、いつの間に教えたの?」

と――

ほのパパが、ぼそりと呟き――

ほのママの、表情が変わる。

ほのママ「――え!? ちょっと貴方、それ、どういうこと!?」

にこママ「一体、なんて――」

尋ねるにこママに向き直ると――ほのママは。

ほのママ「教えてない、って」

にこママ「――え?」

ほのママ「あの技を、穂乃果に教えたことなんて無い、って――!」

82 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:27:24.64 ID:FGBLBBAi
海未「まだですよ――穂乃果」

海未は、木刀を右手に。

そして、腰に差した、ことりの短刀を抜き、左手に持つ。

――二刀流。

穂乃果「うん――海未ちゃん」

一方の穂乃果は、腕組みをとき――

握った両の拳を、軽く構える。

海未(居合空手の構えをといた――)

海未(手負いの私ならば。居合を使うまでもない、ということですか)

きっ、と、海未の眼差しが鋭くなる。

海未(確かに。木刀を持つ両手は重く、全身から、鈍い痛みが走る)

海未(それでも、私は――!)

ゆらり、と海未が、穂乃果との間合を詰め。

右手の木刀で、穂乃果に袈裟懸けに斬りかかる――!

83 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:29:52.93 ID:FGBLBBAi
ザッ

穂乃果が素早く身を引き、海未の振り下ろす木刀を回避する。

しかし海未は間髪入れず、さらに踏み込み、左手の短刀を突き出す。

穂乃果「!!」

バッ

穂乃果は咄嗟に跳び、短刀の突きもかわし。

穂乃果「たァッ!!」

そのまま空中から、右の拳で、海未目掛け打撃を加える。

海未「ッッ!!」

素早く反応した海未が、頭をひねり、穂乃果の拳は海未の頬をかすめる。

海未「はァッッ!!」

そして振り下ろした右の木刀を、今度は空中の穂乃果目掛け、下段から上段に振り上げる。

ガッ

穂乃果は空中で、足の裏で木刀を防ぎ。

フワッ

そのまま反動で、ふわりと後ろへ跳び、地面に着地する。

オオオオッ

『いッ・・・・・・一瞬の内の激しい攻防ッッ』

『高坂穂乃果、園田海未の二刀流に引けをとらない動きですッッ』

84 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:30:56.33 ID:FGBLBBAi
亜里沙「す、すごいッ・・・・・・穂乃果さん、海未さんの二刀流についていってるッ・・・・・・!」

雪穂「で、でも・・・・・・今の攻防・・・・・・!」



絵里「居合空手の構えをといたせいか――」

希「せやな。海未ちゃんの動きの方が、上や」



海未(穂乃果――貴方は――!)

海未の心の奥底から。

ふつふつと、熱い感情が沸き上がる。

ザッ

海未は、攻撃の手を緩めない。

再び、ゆらりと、穂乃果との間合を詰める。

そして右手の長刀を、リーチを活かし、今度は突きで繰り出す――!

穂乃果「ぐッ」

なんとか体をひねった穂乃果の脇腹を、木刀がかすめ――穂乃果の表情が、歪む。

と――その時。

85 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:31:44.21 ID:FGBLBBAi
海未「亜里沙は――」

海未「もっと、がむしゃらでした」



海未が――

ぽつりと、呟く。

穂乃果「・・・・・・・・・!」

穂乃果は、そのまま素早く身をかがめ――

穂乃果「てあッ!!」

海未の足元目掛け、ローキックを放つ。

――しかし。

ガッ

海未が、左手の短刀の柄を、穂乃果の蹴り足の膝に当て。

穂乃果の蹴りを、止める。



海未「統堂英玲奈は――もっと、力強かった」

86 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:33:51.75 ID:FGBLBBAi
穂乃果「うぐッ」

再び、穂乃果の表情が歪む。

咄嗟に穂乃果が、体を引き。

穂乃果「たァッ!!」

右の正拳突きを繰り出す――が。



海未「絵里は――もっと、疾かった」



一瞬で体をさばいた海未が――

正拳突きを繰り出した、穂乃果の側面に回り込み。



海未「そして――」



右手の長刀で、穂乃果の両足を払い。

すくい上げるように――穂乃果の体が、宙に舞う。



海未「ことりの方が――想いがこもっていた」

87 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:36:40.36 ID:FGBLBBAi
穂乃果「うぐッ」

ドサッ

両足を払われた穂乃果の体が、地面に転がる。

その眼前には、穂乃果の姿を見下ろす海未――

穂乃果「海未・・・・・・ちゃん・・・・・・」

海未「――これが」

ぽつりと、海未が呟く。

穂乃果「――え?」

海未「これが――貴方の、本気――なのですか?」

そして――

息を吸い込み。

次の瞬間。



海未「舐めるなッッ!! 高坂穂乃果ァッッ!!」



まるで、胸の奥からあふれ出たかのような海未の咆吼に。

海未らしからぬ、激しい言葉に。

しん――と、一瞬、場内が静まる。



絵里「う・・・・・・」

希「海未・・・・・・ちゃん・・・・・・?」



花陽「海未ちゃん・・・・・・」

凛「海未ちゃんが・・・・・・あんな・・・・・・」

88 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:40:19.14 ID:FGBLBBAi
海未「私が――傷ついているからですか!? ボロボロだからですか!?」

海未「でも、そんな貴方の優しさは――今の私と――」

海未「何より、ここまで敗れ去っていった人たちに対する、侮辱ですッッ!!」

穂乃果「・・・・・・・・・・・・」

海未「このトーナメントに参加した人達は――皆が、それぞれの想いを持って試合に挑みました」

海未「大切な誰かのため――背負うもののため――自らの強さのため――」

海未「そして何よりも――穂乃果、貴方のために」

穂乃果「・・・・・・・・・・・・」

海未「全員が、貴方にたどり着くため、頂点に立つために、必死になって、全力で闘ってきたんです」

海未「最早私は――私ひとりだけの意思ではない」

海未「ここまで敗れた、15人の――皆と、そしてことりの意思を背負って、この場に立っているんですッッ」



理事長「海未ちゃん・・・・・・」

医務室で――

人工呼吸器につながれ、ベッドに横たわることりの脇に座り、ことりの手を握りながら。

モニターを見上げていた理事長が、呟く。

89 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:42:25.53 ID:FGBLBBAi
海未「私は、この場に立つことが叶わなかった、15人の分まで――全身全霊を賭して、貴方に挑みます」

海未「貴方が本気を出したのは――最初の、居合の時だけ」

海未「その後は――まるで、私を気遣うかのような闘いぶりだった」

穂乃果「・・・・・・・・・・・・」

海未「私たちが――私とことりが憧れ続けた貴方は、あんなものじゃない」

海未は、両目に涙をにじませ――

まっすぐ、穂乃果の両目を見据える。



海未「同情なんていりません! 手加減なんていりません!」

海未「本気でかかってきなさい――穂乃果ァッッ!!」



穂乃果「・・・・・・・・・・・・」



雪穂「う・・・・・・」

亜里沙「海未さん・・・・・・」



にこ「海未・・・・・・」

真姫「貴方は・・・・・・」

90 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:43:55.20 ID:FGBLBBAi
穂乃果「・・・・・・」

穂乃果「・・・・・・・・・・・・」

穂乃果「ごめん・・・・・・海未ちゃん」

ぽつりと呟き――

腰を落としていた穂乃果が、ゆっくりと身を起こす。

穂乃果「・・・・・・海未ちゃんの言うとおりだよ。穂乃果、みんなの想いを受け止める、とか言っておきながら――」

穂乃果「まだ――ちゃんとした覚悟が、出来てなかった」

そして穂乃果は、顔を上げる。

その表情は、いつになく真剣で、決意に満ちた面持ち――

穂乃果「――決めたよ。穂乃果は――海未ちゃんの全力を、受け止める」

穂乃果「そして――海未ちゃんに、穂乃果の“全力”を――ぶつけてみせるッッ」

海未「穂乃果――」

穂乃果の言葉を聞いた海未の口元には――微笑。

海未「――ありがとうございます」



あんじゅ「本気を――出す?」

英玲奈「一体・・・・・・」

ツバサ(――予感がする)

ツバサ(なぜ彼女の姿が、私の目に止まり――彼女に、惹かれるようになったのか――)

ツバサ(その理由の一端が――ここで、明らかになる――!)

91 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:45:23.81 ID:FGBLBBAi
と――

スッ

穂乃果が、構えを変える。

脇を締め――両拳を、構える。



にこ「あッ・・・・・・あの、“構え”ッ・・・・・・!?」

真姫「まさかッ・・・・・・!?」

――その時。

希「穂乃果ちゃんが・・・・・・本気を・・・・・・!?」

ぞくり――と、悪寒を感じ。

希が、自らの体をかき抱く。

真姫「希――!?」

絵里「どうしたの!?」

希「・・・・・・ここからや」

真剣な面持ちで、呟く。

にこ「一体、何が・・・・・・」

希「穂乃果ちゃんの――」

希「穂乃果ちゃんの、“本当の恐ろしさ”は――ここからや!!」

92 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:46:44.01 ID:FGBLBBAi
海未「―――!」

危険を察した海未が、両手の刀を構え――ガードしようとするが。

それより、一瞬速く。



穂乃果「ていッッ!!」

ドキャッ



穂乃果の右の突きが――

一瞬で、海未のガードをかいくぐり。

海未の水月に、めりこむ。

海未「ぐッ・・・・・・う・・・・・・!?」



凛「間違いないッ! あれは、希ちゃんのッ・・・・・・!!」

花陽「日本拳法のッ・・・・・・“直突き”ッッ!?」

93 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:48:34.45 ID:FGBLBBAi
突きを喰らった海未の動きが、止まった隙を逃さず。

穂乃果は、海未の左の手首をつかみ。

そのまま、手首の関節を返し、海未の体が、空中に舞う――!



真姫「あれは――!」

絵里「真姫の、合気道の――小手返し!?」



ドサッ

海未の身体が、地面に倒され。

穂乃果は海未の手首をつかんだまま、間髪入れず、両足を左腕に絡める――!



亜里沙「お姉ちゃんのサンボの――腕挫(ひしぎ)十字固めッッ!?」

94 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:49:54.73 ID:FGBLBBAi
海未「くあッッ!!」

海未は全身で回転し、十字固めが完璧に極まる前に、なんとか穂乃果の手から逃れる。

咄嗟に、身を起こすが――

タンッ

穂乃果が、海未の眼前で、地面から跳ぶ。

そして、そのまま、海未の側頭部目掛け、右の飛び蹴り。

海未「ッッ!!」

咄嗟に頭を引き、足刀を回避する。

穂乃果はそのまま、空中で左の蹴りを放ち――

それも、かろうじて回避するが。

ガッ

海未「ッッ!!?」

“三撃目”の、右足刀が、海未の側頭部にヒットする。



凛「嘘でしょ・・・・・・!? あれッ・・・・・・!!」

花陽「私との試合で、凛ちゃんが使った・・・・・・“三段蹴り”ッッ!!」

95 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:51:54.68 ID:FGBLBBAi
にこ「どういうこと・・・・・・どういうことなのよッッ!?」

真姫「なんで、穂乃果は――私たち、μ'sのみんなの技が使えるのッッ!?」

希「・・・・・・・・・・・・」

絵里「まさか・・・・・・穂乃果はッ・・・・・・!!」



海未「―――・・・・・・」

穂乃果の蹴りを、頭にまともに喰らい――

海未が、その場に、膝から崩れ落ちる。

ガッ

しかし――膝を突きながらも、かろうじて意識は保つ。

それでも――目の前は歪み、ダメージは消えていない。

海未「くッ・・・・・・う・・・・・・ッッ」

穂乃果「――海未ちゃん」

――その時。

先程とは対照的に、海未の前に立ち、海未を見下ろす穂乃果。

その姿は、天井の照明の逆光となり――

また、ダメージのためにまだ視界が暗く、海未の目にはぼんやりと映ったが――

それでも、穂乃果の両目に灯った炎の光は、はっきりと見て取れた。



穂乃果「まだ――これからだよ」



光を背に言い放つ、穂乃果の姿は――

海未の目には、どこか神々しく映った。

96 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:52:53.69 ID:FGBLBBAi
続くッッ

97 :名無しで叶える物語(しうまい)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:53:33.86 ID:hcvk2Xho

日勝さん思い出す

98 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/03(日) 01:57:25.52 ID:ftoEZNEv

勇次郎とは真逆の強さだな
あいつは技を使わなかっただけだけど

99 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/03(日) 02:03:12.03 ID:xn1vIPfs
乙!
海未ちゃんの想いよ、穂乃果に届け!
ほのうみラブラブ待ってる!

100 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/03(日) 02:03:53.60 ID:ALrktLwj
乙ッ!
ラスボス穂乃果ちゃんの威圧感やべえ

101 :名無しで叶える物語(笑)@転載は禁止:2016/01/03(日) 03:47:21.47 ID:6IS7yN0S
おもしろいほんと

102 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/03(日) 08:57:15.07 ID:BShdIXoP

穂乃果ちゃんやべぇ……

103 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/03(日) 11:10:05.08 ID:uGi/jg4g
さすほの

104 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@転載は禁止:2016/01/03(日) 14:13:56.44 ID:1S3VFWy3
こういう複合性能の強キャラほんとすこ

105 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/01/03(日) 14:33:49.94 ID:cQ5b9XK5
トーナメントの試合見てるだけで習得したのか……

106 :名無しで叶える物語(たこやき)@転載は禁止:2016/01/03(日) 15:34:55.98 ID:GFaAnrRR
まさにラスボス

107 :名無しで叶える物語(関東・甲信越)@転載は禁止:2016/01/03(日) 16:54:37.67 ID:OtQhWwOM
ラスボスほしゅ

108 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/03(日) 21:18:03.74 ID:b0Q4J3Ki


109 :名無しで叶える物語(笑)@転載は禁止:2016/01/04(月) 03:37:47.71 ID:Wmh8fxwM
見取り稽古最強説

110 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/04(月) 10:31:01.81 ID:9Vzo8OsD


111 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/04(月) 16:51:23.54 ID:ZaKVt61o
やっぱり最初の方のあれは伏線だったのな
全員の技をコピーした穂乃果がラスボスなのは予想してた

112 :名無しで叶える物語(聖火リレー)@転載は禁止:2016/01/05(火) 09:46:11.64 ID:MefVG0vO
穂乃果は煉獄を使うと思ってたが黒バスの黄瀬だったか

113 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/05(火) 12:39:12.35 ID:KHm5brwy
穂乃果が虎王完了してくれる優しい未来

114 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/01/06(水) 01:12:28.99 ID:zHSz/JxD
すげえ修羅の門の九十九っぽい
最高おつつ

115 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/07(木) 01:13:04.71 ID:8lHN2smq


116 :名無しで叶える物語(関東・甲信越)@転載は禁止:2016/01/07(木) 12:24:01.61 ID:DgFrRVEh



117 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/07(木) 12:26:41.49 ID:ODtEKIFk


118 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/01/08(金) 02:12:21.00 ID:q+IEkC8W


119 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/10(日) 00:32:39.98 ID:QkBF/OhE


120 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/11(月) 00:31:42.63 ID:n3eZ3K39


121 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/01/12(火) 00:05:42.61 ID:JNHokgMZ


122 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/13(水) 00:32:44.56 ID:V2YPaKiC


123 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/01/13(水) 03:24:22.66 ID:96t5+0//
さっき来たわ
1と2がdat落ちで読めないんだがどこかに保管してないものか

124 :名無しで叶える物語(おいしい水)@転載は禁止:2016/01/13(水) 03:35:25.20 ID:gbz4KEdF
ブラウザからなら読めるからURLコピペしよう

125 :名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@転載は禁止:2016/01/13(水) 23:05:04.00 ID:LxBivm/2
今さらだけど1周年おめ

126 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@転載は禁止:2016/01/14(木) 07:12:01.65 ID:1KrlzI7b
1年もやってるのか

127 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/15(金) 01:12:54.18 ID:7tJCRJAD


128 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/01/16(土) 19:45:38.58 ID:ehHkrONY
Ho.

129 :名無しで叶える物語(しまむら)@転載は禁止:2016/01/18(月) 01:01:21.45 ID:OobZEH7r
支援

130 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/20(水) 00:42:46.08 ID:qrVtS9qb


131 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/01/21(木) 00:21:08.44 ID:5PPJd7CU


132 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/22(金) 00:46:23.21 ID:H5i6bAT5


133 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/23(土) 01:00:03.43 ID:Oq2pcnDD


134 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/01/24(日) 00:42:55.74 ID:HmfiE9rV


135 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/25(月) 01:06:48.78 ID:Cej9BoJH


136 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/26(火) 01:14:45.32 ID:SxklT6nu


137 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/27(水) 00:48:09.97 ID:Quh/iN2h


138 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/28(木) 01:23:59.65 ID:+hk9s4fW


139 :名無しで叶える物語(たこやき)@転載は禁止:2016/01/29(金) 00:06:38.92 ID:NrzFlcND


140 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/30(土) 01:42:42.54 ID:9IhQBLN5


141 :名無しで叶える物語(あゆ)@転載は禁止:2016/01/30(土) 07:32:31.08 ID:hyTlhLl6


142 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/01/31(日) 01:32:23.88 ID:zUE5NeOK


143 :名無しで叶える物語(しまむら)@転載は禁止:2016/02/01(月) 00:22:32.68 ID:xoFD3Nrf


144 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/01(月) 01:28:45.47 ID:79x3DVPw


145 :名無しで叶える物語(たこやき)@転載は禁止:2016/02/01(月) 01:33:29.90 ID:icX+Bg3A


146 :名無しで叶える物語(禿)@転載は禁止:2016/02/01(月) 03:21:23.72 ID:DBPvI6VU


147 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/02(火) 01:02:07.00 ID:CTH99w4Y


148 :名無しで叶える物語(関東・甲信越)@転載は禁止:2016/02/02(火) 01:14:48.24 ID:B3WWlVKe


149 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/03(水) 01:23:29.05 ID:ZJqEkpw4


150 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/02/04(木) 00:35:50.06 ID:qWrxA6Mn
誰?

151 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/02/04(木) 22:59:52.13 ID:72vCsY6p
半年ほどスレみうしなってたがまだやってて良かった
ホシュ

152 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/06(土) 01:05:50.26 ID:ZMONghpC


153 :名無しで叶える物語(あゆ)@転載は禁止:2016/02/06(土) 22:19:30.91 ID:nrWTz+eQ


154 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/02/07(日) 03:25:28.83 ID:Tba4YvLI


155 :名無しで叶える物語(禿)@転載は禁止:2016/02/07(日) 22:23:25.73 ID:Q1w+WPb5


156 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/09(火) 00:56:57.20 ID:GK1QAz89


157 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/10(水) 00:51:03.58 ID:S5X4GtiO


158 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/02/11(木) 00:15:44.56 ID:6iy2CZob


159 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/12(金) 01:26:21.79 ID:8/sjUtRs


160 :名無しで叶える物語(たこやき)@転載は禁止:2016/02/13(土) 20:45:42.41 ID:+UJnMtkq


161 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/15(月) 00:50:26.63 ID:+L177GvC


162 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/02/15(月) 07:30:01.65 ID:T5yWjmgh


163 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/16(火) 00:47:39.77 ID:Xjfq6VnD


164 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/17(水) 00:59:20.23 ID:U0iDaKp4


165 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/18(木) 01:03:11.77 ID:LfT3uRE5


166 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/02/18(木) 19:18:42.43 ID:yiEETNoQ


167 :名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@転載は禁止:2016/02/19(金) 01:04:40.39 ID:E5nQPyfQ
続きはまだか…

168 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/02/19(金) 01:53:26.37 ID:QKT4ciqZ
エタった?

169 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/02/19(金) 06:59:06.33 ID:ecBpBW85
いつも更新こんなもんでしょ
待つべし

170 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/20(土) 01:14:47.38 ID:leiiKurR


171 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/02/20(土) 06:31:44.91 ID:aflJ4jkP


172 :名無しで叶える物語(家)@転載は禁止:2016/02/21(日) 10:51:53.11 ID:HtgmwuJI
ガプ…ギュウウウ…ナポ…

173 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/22(月) 00:57:03.55 ID:087I5FOK


174 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/02/23(火) 03:42:45.68 ID:J/uUOzZq


175 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/02/23(火) 18:06:49.35 ID:fa2mTSxE


176 :名無しで叶える物語(わたあめ)@転載は禁止:2016/02/24(水) 19:55:08.55 ID:di7laBwC


177 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/02/25(木) 09:37:13.58 ID:mzpl/G6K


178 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/26(金) 00:55:10.69 ID:v1M3nedy


179 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/27(土) 00:55:04.24 ID:K8AuEMvi


180 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/02/27(土) 05:19:27.35 ID:afh2apct


181 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/02/28(日) 01:01:26.66 ID:sGC6P2Wd


182 :名無しで叶える物語(関東・甲信越)@転載は禁止:2016/02/28(日) 01:38:29.15 ID:4KDvhqwM
後もう少しで終わりなのにエタったら悲しすぎ

183 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/02/28(日) 09:16:07.11 ID:kkWdAHQl
エタるわけないだろこの作者に限って

184 :名無しで叶える物語(笑)@転載は禁止:2016/02/28(日) 13:39:09.55 ID:bZI/Hm+t


185 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/02/28(日) 23:20:29.18 ID:G7ji1FTL


186 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:40:26.63 ID:g5N3pCri
“異変”に、最初に気づいたのは――

父親だった。



シュッ

タンッ

何気ない日常――

その日も父親は、本業の仕込みの合間に、庭で空手の型稽古を行っていた。

“型”を重視することにおいては、世界でも類を見ない日本武道――

何千回、何万回という、気の遠くなるような反復でしか、真の技術は身につかない。

それをよく知る父は――日常の一部として、その日も型稽古に勤しんでいた。



穂乃果「わ〜・・・・・・“からて”って、きれいなんだね」

地面にしゃがんで、父の稽古を見つめる穂乃果――この時、5歳。

父は、自らが空手を嗜んでいるからといって、娘たちにそれの稽古を強制するようなことはなかった。

娘たちには、誰かから強制されるのではなく、自らの意思でやりたいことを見つけてほしい――

そんな、当たり前の親心であった。

187 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:42:04.86 ID:g5N3pCri
穂乃果「ねえ、お父さん・・・・・・」

穂乃果「穂乃果も“からて”、ちょっとだけやってみたい!」

ほのパパ「・・・・・・・・・・・・!」

後に、自ら空手を習いたいと言ってきた雪穂と違い――

この時までの穂乃果も、一見退屈そうに見える父親の空手の型稽古などには、まるで関心を示していなかったのだが。

初めて、娘がこうして興味を持ってくれたことに――

父親は、内心、嬉しさがこみ上げてきた。



教えたのは、基本の構え、そして――正拳突き。

空手道場に入門したのなら、おそらくはその日のうちに習う技術であろう。

日本空手道においては、基本中の基本。

その存在は、もはや技術の範疇を超えて象徴の趣さえある。



最初――父親は、筋がいい、と感じた。

構え、拳を固め、突く。

たったそれだけの動作ではあるが、穂乃果は砂に水が染みるように、父の教えを見る間に吸収し。

シュビッ

穂乃果「お父さん、こう!?」

ものの30分ほどで、完璧と言えるほど綺麗な、型と突きの動作を身につけた。

188 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:43:43.53 ID:g5N3pCri
寡黙な父ではあったが、内心の喜びは、相当なものであった。

愛娘が、空手に興味を持ってくれただけではなく。

ここまで、飲み込みが良いとは予想外であった。

この子はもしや、とんでもない才能の持ち主なのではないか――そんな興奮が湧き上がる。

――そうやって、気を良くしていたためか。

穂乃果「うーん、でもこれだけじゃ、なんだかつまんない・・・・・・」

穂乃果「ね、ね、お父さん! なんか、“ひっさつわざ”みたいなの、ないの!?」

穂乃果に、そうせがまれ。

普段は誰にも見せることのない、奥義――

“居合空手”の型を、一度だけ、穂乃果の前で見せた。

腕を組んだ“構え”から――

ボッ

一瞬で、突きを繰り出す。

穂乃果「わあ、すごい、すご〜い! すっごく速い!」

穂乃果が、嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねる。

穂乃果「ね、ね、お父さん、どうやってやるの!?」

父は、流石にそこは、娘を諌めた。

この技は無闇に誰かに教えるものではない、そして簡単に出来るものでもない。

穂乃果がこのまま空手を続けて、いつか時期が来たら、教えてあげよう、と――

189 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:47:25.29 ID:g5N3pCri
しかし、そんな父の言葉を聞いているのか、いないのか。

穂乃果「うーん、腕を組んで・・・・・・こう?」

穂乃果は、見様見真似で、父の“居合空手”の動作を再現しようとしている。

穂乃果「違う・・・・・・お父さんみたいに、速くない・・・・・・どうして、あんなに速いんだろ・・・・・・」

父は、そんな娘の様子を見て、笑う。

ははは、まだ穂乃果には無理だ。

気の遠くなるほどの、反復稽古を繰り返さなければ――



――そんな、父の笑いは。

穂乃果「あ・・・・・・そっか。わかってきた」

程なく――凍りつく。

穂乃果「手を抜くんじゃなくて――腰をきって、体を抜くような感じなんだ!」

父は――言葉を呑む。

何も言っていない。何も助言していない。

なのに。

こんな短時間で――自力で――奥義の“極意”に、気づいた?

190 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:48:26.39 ID:NNI0aHQt
ついにきたか

191 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:49:41.88 ID:g5N3pCri
穂乃果「こう――かな?」

ビュッ シュビッ

穂乃果「ううん――違う」

ヒュッ シュバッ

穂乃果「こう――?」

ヒュッ

穂乃果「――こうッ!」

ボッ



言葉を失った。



穂乃果「ね、ね、お父さん、こうでしょ!?」

キャッキャッ



嬉しそうに笑う穂乃果とは裏腹――

もはや父の顔から、笑みは消えていた。

荒削りではあるものの。

確かに穂乃果は、“居合空手”の型を、見せた。

見ただけで。

教えられてもいないのに。

この、幼い娘は――

自力で、父の“奥義”を、覚えてしまった。

192 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:50:39.35 ID:g5N3pCri
父の喜びは、いつの間にか、言いようのない畏れのような感情へと変わっていた。

それは、まるで――この上なく崇高な芸術作品を目にした時に抱く、畏怖にも似る。

この子は――

――“違う”。

“特別”なのだ。



それから。

父は、例え、穂乃果に教えを請われても――

決して、空手を教えることはなかった。

193 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:53:06.83 ID:g5N3pCri
…………

……



穂乃果「まだ――これからだよ」



天の光を背に、海未の前に立ちはだかる穂乃果。

それはどこか、神々しくさえもあり――

畏怖のような。憧憬のような感情が――

海未の心に、湧き上がる。



『こッ・・・・・・高坂穂乃果、先程までとは打って変わって、変幻自在の技の数々ッッ』

『しかも、日本拳法、合気道、サンボ、中国拳法ッッ・・・・・・流派にとらわれない多種多様な技ッ』

『高坂穂乃果もまた、東條希のようなトータル・ファイティングの使い手だというのでしょうかッ!?』

ワアアアッ



雪穂「違う・・・・・・ッ」

亜里沙「雪穂・・・・・・!?」

雪穂「“違う”んだよッ・・・・・・お姉ちゃんは・・・・・・ッッ」

194 :名無しで叶える物語(禿)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:55:03.06 ID:21/shRgs
ついに来たか…

195 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:56:20.01 ID:g5N3pCri
英玲奈「な・・・・・・ッ」

あんじゅ「今のは――まさか」

A-RISEも、異変に気づく。

ツバサ「ええ――東條希のように、様々な格闘技を習得している訳じゃない」

ツバサ「今、彼女が使ったのは――明らかに、“このトーナメント中に使われた技”・・・・・・ッッ」

英玲奈「では、まさかッ・・・・・・彼女は・・・・・・ッッ」



にこ「見ただけで・・・・・・真似た、って言うのッ・・・・・・!?」

絵里「・・・・・・・・・・・・」

希「・・・・・・・・・・・・」

絵里も――希も。

呆然と闘技場内を見つめながら、一様に、言葉を失っている。

真姫「嘘よ・・・・・・ッッ そんな・・・・・・ッ」

196 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 00:59:04.50 ID:g5N3pCri
海未「うッ・・・・・・くッ・・・・・・!」

歯を食いしばりながら、海未が身を起こす。

海未(これがッ・・・・・・本気の・・・・・・穂乃果・・・・・・ッッ)

穂乃果「――海未ちゃん」

穂乃果らしからぬ――刃のような、冷然たる声。

穂乃果「まだ――いける?」

海未「まだッ・・・・・・です・・・・・・ッ」

ダメージは回復しきっていない。

視界は歪み、脳内で半鐘が鳴るような錯覚に囚われる。

それでも――

海未は、両手の刀を握り、二刀流の構えを見せる。

穂乃果「――わかった」

す――と、穂乃果が、両拳を握り、顔の前で構える。



医務室で、モニターを見つめる理事長が、目を見張る。

理事長「あの、構え――!」

197 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:03:31.20 ID:g5N3pCri
次の瞬間。



パパンッ



海未「ッッ!!」

一瞬で間を詰めた穂乃果が、左腕をしならせ、目にも止まらぬ打撃を海未の顔面に浴びせる。



希「あれは、理事長の・・・・・・ッッ」

絵里「光速ジャブッッ!!」



その疾さに、防御もままならず、まともに顔面で受ける海未。

海未がひるんだ隙を逃さず――

穂乃果「まだ――」

タンッ

両足で、その場から跳び。

穂乃果「――まだッ!!」



ドキャッ



海未「ッッ!!?」

両足のドロップキックが、海未の体を直撃する。



にこ「ママの――ドロップキック!?」

198 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:05:09.34 ID:g5N3pCri
海未「かッ・・・・・・!!」

ドザァッ

ドロップキックの直撃を喰らった海未の体が、地面を転がり――

衝撃で、両手の木刀は手を離れ、地に落ちる。

『ドロップキック直撃ィィ〜〜〜〜ッッ!!』

『まともに喰らった海未、本気の高坂穂乃果の前に成すすべがなァァ〜〜〜いッッ!!』

ワアアアッ

『しッ・・・・・・しかし、ここまで高坂穂乃果が繰り出した、数々の技・・・・・・ッ』

『私の目に狂いがなければッ・・・・・・これらは、まさか・・・・・・ッッ』

ザワザワザワ



希「観客も、流石にみんな気づいたみたいやんな」

絵里「穂乃果が――このトーナメントの中で使われた、皆の技を使っている、ということに」

真姫「μ'sのメンバーだけじゃなく、理事長や・・・・・・」

にこ「ママの技までッ・・・・・・!?」

199 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:06:24.21 ID:g5N3pCri
にこ「どういうことよッ・・・・・・なんで、あんなことが出来るの!?」

にこの表情からは――全く次元の違う存在を見せつけられた、そんな衝撃と動揺が伺えた。

にこ「あんたは、知ってたの・・・・・・!? 希ッ!!」

希「・・・・・・・・・・・・」

真剣な面持ちで、闘技場内の穂乃果の姿を見つめる、希。

希「・・・・・・確証があった訳じゃあらへん。でも――“予感”はあった」

希「穂乃果ちゃんが――ウチらとは、“違う”ってことに――」

絵里「希・・・・・・」

200 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:10:56.97 ID:g5N3pCri
それは――まだ、μ'sが結成される前。

希が、2年生の冬。

希(・・・・・・ん? なんやろ、あれ)

休日、買い物帰りの希が、河川敷の草野球場のそばを通りかかると、グラウンドに人だかりが出来ている。

「マジでッ」

「室田だよッ 甲子園に出たッ」

「ドラフト1位だろ!? 本物かよッ」

少年野球のメンバーや野次馬が口々に言い合っているのを見て、希も合点がいく。

確か、今年の夏の甲子園で活躍して話題になった、室田というピッチャーだ。

グラウンドを覗くと、TVで見覚えのある顔のそばに4、5名の記者らしき人物、カメラマン。

学校は音ノ木坂と同じ地区だったはずだ。大方、TVの取材で、地元凱旋でもしているのだろう。

室田「じゃ、せっかくなンで、誰かと1打席勝負でもしましょうか」

長身の室田という選手は、自信にあふれた表情で、そんなことを言っている。

室田「記者さんたちも、そっちの方がいい絵が撮れるンじゃないスか?」

記者「おッ、室田君、流石太っ腹だねェッ」

それを聞いて、周りの野球少年たちが、俺が俺がと騒ぎ出す。

希(――あほらし)

さして野球に興味もなかった希は、その場を立ち去りかける、が。



「はいはいはーい! 私、やりたいです!!」



一際大きく響いたその声に、思わず足を止める。

201 :名無しで叶える物語(きりたんぽ)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:11:49.60 ID:1nYJl8M5
更新きてる
しえん

202 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:14:15.06 ID:g5N3pCri
雪穂「お、お姉ちゃん、恥ずかしいって・・・・・・」

穂乃果「だってだって、あの人、TVで見たことあるよ!? こんなチャンス、滅多に無いって!」



希(あの子は――確か)

生徒数が少なく、廃校も取り沙汰されている音ノ木坂学院である。

いつも元気で、目立ちやすいその後輩の顔に、希は見覚えがあった。

希(1年生の――高坂、さん?)



記者「ええ、いくらなんでも、女の子はちょっと・・・・・・」

室田「――いいじゃないスか」

室田は、相変わらず自信にあふれた表情を崩さない。

室田「甲子園投手と女子高生が対決っていうのも、面白い絵になりそうだし」

記者「まあ、室田君がそう言うなら・・・・・・」



なし崩し的に、室田と、高坂という子が1打席勝負をすることになった。

希(でも――あの子、野球の経験でもあるん?)

203 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:15:32.60 ID:qGL/g5t/
きたか

204 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:19:03.44 ID:g5N3pCri
――1球目。

シュッ

穂乃果「ひゃっ」

バシーン

ストライーク

室田の速球に、穂乃果が思わずのけぞる。

甲子園を沸かせた、一流投手の速球である。本気ではないにせよ、並の球児以上のスピードであることはすぐにわかる。

雪穂「お、お姉ちゃん、振らないと・・・・・・」

穂乃果「あ、そ、そうだった! よーし・・・・・・」



2球目。

シュッ

穂乃果「えーい!」ブルーン

バシーン

ストライーク

とりあえずバットを振る穂乃果だが、ボールにかすりもしない。

希(・・・・・・あかん、全然駄目や。ウチの目から見てもわかる)

希(あの子は、完ッ全に素人や。バットの重さに、振り回されてるやん)

205 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:22:06.61 ID:g5N3pCri
記者「あーあ、やっぱり駄目か」

記者「いくらなんでも、女の子相手じゃあ・・・・・・ねえ?」

記者たちは、素人丸出しの穂乃果の様子に失笑している。マウンド上の室田も、思わず苦笑していた。

穂乃果「うーん、バット振るのって難しいなあ・・・・・・あ、そうだ!」

穂乃果「すみませーん! ちょっとだけ、素振りのお手本、見せてもらえませんか?」

何を言い出すかと思えば、マウンド上の室田に、手本を見せろという。

穂乃果の物怖じしない物言いに、面食らう希。

当の室田も少しばかり驚いた様子であったが、記者の目があるためか、はたまた相手が可愛らしい女子高生であるためか、苦笑しつつも応じる。



ブンッ

室田「――こんな感じかな」

室田は、穂乃果の前で、2、3度バットを振って見せた。

確かこの室田という選手は、投手としてだけではなく、打者としても活躍したと聞いている。

希の目から見ても、そのバッティングフォームは無駄が無く、綺麗に映った。

穂乃果「へえ、なるほど・・・・・・腕で振る感じじゃなくて、腰を切る感じかぁ・・・・・・」

記者「さあ、そろそろいいかな。この後の取材の予定もあるから・・・・・・」

これ以上は無駄と悟ったのだろう。

記者の1人が、早くこの無意味な対決を終わらせたい様子で、穂乃果をバッターボックスに立つよう促す。

室田「それじゃ、行くよ」

穂乃果「はい、お願いします!」

希(――ま。無理やんな、あれじゃ)

また、興味を失くした希が、その場を立ち去ろうときびすを返す。

3球目、またバットはボールにかすりもせず、3球3振――希でなくとも、そこにいた誰もが確信していた、結末。

――しかし。

206 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:24:01.24 ID:g5N3pCri
キンッ



不意に響いた、金属音。

周囲が、にわかにざわつく。

希「――!?」

希が、振り返る。

目に入ったのは、バットを振った体勢の、穂乃果。

面食らった様子の、周囲の記者たち、そしてマウンド上の室田。

希(――え?)

穂乃果「やったあ、当たった! 今のってヒット!?」

雪穂「あ・・・・・・いや・・・・・・ラインを割ってたから、ファール、かな・・・・・・?」

――当てた?

希(まさか――?)

記者「ぐ、偶然っていうのもあるもんだねえ! 室田君、まだやるかい?」

室田「と・・・・・・当然です。1打席勝負ですから」

再び、マウンド上でボールを持つ室田。

室田「まぐれは、2度も続かない・・・・・・ッ」

シュッ

4球目――



キンッ

207 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:25:21.81 ID:g5N3pCri
ガシャンッ



希「・・・・・・・・・・・・!!?」

希は、絶句する。

バットを振りぬいた穂乃果。

バットに当たったボールは、そのまま穂乃果の背後の、バックネットの金網に当たる。

希(また、当てたッ・・・・・・!? しかも・・・・・・ッ)

希(さっきより、タイミングが、合ってる・・・・・・!?)

周囲のざわめきが、大きくなっていく。

室田と、記者たちの表情が、凍り付いている。

穂乃果「うん、なんかコツつかめてきた! あれ? でも雪穂ぉ、今のってアウト?」

雪穂「い・・・・・・いや・・・・・・ファール、だけど・・・・・・」

雪穂と呼ばれた少女の顔も、強張っている。

希(ルールも・・・・・・ろくに、知らないのにッ・・・・・・!?)

言いようのない、畏れのような感覚が、希の心の奥底から、じわじわと湧き上がる。

室田「ンな、馬鹿なことッ・・・・・・あるかよ・・・・・・ッッ」

マウンド上の室田が――振りかぶる。

希(本気で――?)

そして――

シュバッ

渾身の1球を投げこんだ。

――次の瞬間。

208 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:27:16.67 ID:g5N3pCri
ギインッッ



響き渡る金属音。

バットを振りぬいた体勢の穂乃果。

真芯で捉えた白球は――

一瞬で、空の彼方へと飛び。

遥か河川敷の向こうの、草叢へと落ちた。

ぞくり――

と、希の背筋が、震える。

室田も、記者も、その周囲も――

皆、一様に凍り付いて、沈黙し。

穂乃果「やったあ、飛んだー! ホームランかな!?」

そんな中、無邪気にはしゃぐ穂乃果の声は、一際異様に映る。



その後は、あっという間だった。

騒ぎになる寸前、我に返った雪穂に手をとられ、2人はまたたく間に走ってその場から退散し。

記者「なんだあの娘はッ!?」

記者「どこのチームだッ!?」

呆然とする室田をよそに、記者たちがその後を追おうと右往左往している。

――結局、当の穂乃果が逃げおおせたためか。

はたまたその“勝負”が、人気の甲子園投手のブランドに泥を塗るものであったためか。

その映像は、お蔵入りとなったらしく、希は一度も、TVでそれを観ることはなかった。

209 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:30:28.91 ID:g5N3pCri
希「――それから、ウチはそれとなく気にかけてたん。穂乃果ちゃんのことを」

希の話を聞いた絵里、にこ、真姫は、絶句している。

希「春になって、穂乃果ちゃんがアイドルを始めよう、って言い出したのは――偶然じゃないと思った」

希「ウチが音ノ木坂学院で見つけた、ウチも含めた、8人――」

希「心の中に、苛烈な“何か”を秘めていながら、つながり方がわからない、8人」

希「それを、大きな力でつないでくれる存在。それが、穂乃果ちゃん――」

希の視線の先には――闘技場の中央で、海未の前に立つ、穂乃果。

希「ウチらが、μ'sとして1つになれたのは――」

希「ウチらの心の中の苛烈さが、穂乃果ちゃんという特別な存在に惹かれたからやないか、って――」

絵里「・・・・・・・・・・・・!」



ツバサ(今――わかった気がする。私が、ひと目見た時から、彼女に惹かれた大きな理由――)

ぞく――と、ツバサの体を、震えが襲い――

ツバサは、思わず両腕で体をかき抱きながら、唇の端を上げる。

ツバサ(私の中の“怪物”が――彼女という特別な存在に、引き寄せられたとでも言うの――?)

210 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:32:52.48 ID:g5N3pCri
凛「穂乃果ちゃんは・・・・・・凛たち、みんなの技が使えるッ・・・・・・!?」

花陽「見ただけで――技の本質を理解し、それを実践することができる・・・・・・ッッ」

観客席に座る凛と花陽も、表情を強張らせている。

花陽「それがッ・・・・・・穂乃果ちゃんの、能力(ちから)ッッ・・・・・・!」



絵里「思い返してみれば――確かに穂乃果は、誰よりもダンスの振り付けやステップの飲み込みが早かった」

絵里「おっちょこちょいだし、あの性格だから、今まであまり意識したことはなかったけど――」

にこ「そんな・・・・・・見ただけで技を使えるなんてッ・・・・・・そんなの・・・・・・ッ」

にこ「――チートってレベルじゃないわよッ!?」

思わず――にこが、大声を上げる。

希「そんな、穂乃果ちゃんが――初めて、本気になった」

ごくりと、希が唾を飲み込み、喉を鳴らす。

希「抗うことなんてッ・・・・・・できっこないッ・・・・・・!」

211 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:39:05.11 ID:g5N3pCri
海未「ふぅッ・・・・・・! ぐッ・・・・・・!!」

海未は――拳を、地面に突き立て。

体を震わせながら――ゆっくりと、身を起こす。



凛「海未ちゃん・・・・・・ッ」

花陽「まだッ・・・・・・立つの・・・・・・!?」



海未(――穂乃果)

海未が、視線を上げる。

歪んだ視界に入ってくる――穂乃果の、姿。

海未(流石です――これこそ、私とことりが憧れ続けた、貴方――)

海未(秀才だとかッ・・・・・・天才だとかッ・・・・・・そんな陳腐な言葉が、色褪せてしまう)

海未(“上には上がいる”という言葉がッ・・・・・・貴方の前では、まるでむなしいッッ)

穂乃果「―――」

ぐぐ、と、海未が身を起こし――立つ。

海未(それでも・・・・・・ッッ)

穂乃果「――海未ちゃん」

穂乃果「まだ――やれる?」

海未は、答える代わりに――

木刀を取り落とし、無手となった両手を、手刀の形にして――構える。



絵里「“無刀柔術”ッ・・・・・・!!」

真姫「海未ッ・・・・・・!!」



海未(それでもッ・・・・・・私は、抗います)

海未(穂乃果に、勝てるまで・・・・・・ッッ)

212 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:41:31.96 ID:g5N3pCri
穂乃果「――わかった」

応えた穂乃果は――両手で、手刀を作り。

海未と同じく、構える――!



英玲奈「あれは――!」

あんじゅ「――“無刀柔術”ッ!?」

ツバサ「“無刀”VS“無刀”――!」



『なんとッッ 穂乃果もまた、海未と同じく“無刀柔術”の構えをとりましたッッ』

『もう間違いないッッ 高坂穂乃果は、このトーナメントで使われた技を、自らのものとして使っているッ!!』

ウオオオオッ

絵里「海未の“無刀柔術”までコピーするなんて・・・・・・ッ」

希「今の穂乃果ちゃんは――まるで、“μ'sそのもの”ッ・・・・・・!」

希「否――それどころか、海未ちゃんはトーナメントに出場した16人を、一度に相手にしてるようなもんや」

真姫「・・・・・・・・・ッ!」

にこ「海未ッ・・・・・・!」

213 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:45:26.03 ID:g5N3pCri
穂乃果「―――」

海未「・・・・・・・・・・・・ッッ」

鏡に映したかのように――全く同じ構えをとる両者。

海未の表情が、思わず険しくなる。

海未(まるで、自分自身と闘うかのような感覚――妙なものですね)

海未(しかし――私が長年の鍛錬の末にたどり着いた、この“無刀柔術”――)

海未(簡単に真似られるものではありません)

じり、と、海未が前に出した右足の爪先に力を込め、僅かににじり寄る。

海未(“本物(オリジナル)”が、“模造(コピー)”に負ける訳には――)

じり。



海未(――いきませんッッ!!)



バッ



右足を踏み込み――右の手刀を、穂乃果の喉目掛け突き出す海未。

そして――穂乃果もまた、海未と全く動きで、ほぼ同時に、右の手刀を突き出し。



シュッ



互いの手刀が当たる寸前、両者は、同時に顔を逸らし――

手刀は、互いの首筋をかする。

その刹那――

214 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:47:11.74 ID:g5N3pCri
パシッ



穂乃果の手刀を回避すると同時に。

海未の左手は、穂乃果の無防備となった左手首をつかむ――!

海未(――かかったッ!!)



一瞬の攻防に――絵里は、目を見張る。

絵里(手刀での攻撃はフェイント――)

絵里(海未の真の狙いは、穂乃果の手首をとってからの柔術――!)



穂乃果「ッ!!」

間髪入れず――そこから、投げの体制に入ろうと。

ぐ、と、手首をつかんだ左手に力を込める――

次の、瞬間。



グンッ



海未「――ッ!!?」

215 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:49:22.06 ID:g5N3pCri
手首を握る左手に力を込めた瞬間、まるで自分の手が、吸い寄せられるような感覚が襲い。

力の流れを制御できず、がく、と海未はバランスを崩す。

穂乃果が、つかまれたままの左手首を返すと――



ブワッ



海未「ッッ!?」

海未の体が、空中に浮き、投げられる。



ツバサ「合気ッッ!!」

自らの“神技”までも模倣されたあんじゅの表情が、歪み――下唇を噛みしめる。

あんじゅ(天才めッ・・・・・・!)



しかし――

海未「うあァッッ!!」

海未も、負けていない。

全身に渾身の力を込め、空中で自ら加速し――



ダンッ



投げ落とされる前に、自らの左足で、地に突く。

花陽(自分から加速してッッ・・・・・・こらえたッッ!!)

216 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:50:11.82 ID:g5N3pCri
ズキッ



海未「ッッ!!」

だが、海未は左膝の靭帯を負傷している。

左足で地を突いた衝撃で、鋭く走る激痛に、表情を歪める。

一瞬、海未の動きが止まった――その隙を逃さず。

スウウゥーッ

海未の顔前で、穂乃果が大きく肺に空気を吸い込み――

次の瞬間。



穂乃果「アッッ!!!!!!」

217 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:51:15.11 ID:g5N3pCri
・・・・・・キイイィィン・・・・・・



空気が震えている。

場内が静まり返る。

海未「――――」

“音の衝撃”をまともにぶつけられた海未の瞳孔が開き――

完全に、動きが止まる。



花陽(嘘・・・・・・ッ)

凛(あれは・・・・・・ッッ)

思わず耳を塞いだまま――場内を凝視する2人。

218 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:54:17.94 ID:g5N3pCri
海未の動きが止まった隙に、穂乃果は素早く海未の背後に回り。

両腕で海未の胴を抱え、クラッチする。

そのまま、全身に渾身の力を込め――

グワッ

海未の体が、浮き上がる。

にこ(あの技は・・・・・・ッッ)

そのまま、勢いをつけ――



穂乃果「ッだァッッ!!」



ギュルッ

気合と共に、穂乃果が後方に反り返り。

歪んだままの海未の視界は、一瞬で、180度回転し――



ドキャッ



後頭部が――地面に、叩きつけられた。

219 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:56:34.16 ID:g5N3pCri
しん――と、静寂ののち。



ウオオオオッ



場内が、揺れるような歓声に包まれる。

『スープレックス一閃ッッ!!』

『矢継ぎ早に繰り出される技の数々ッッ 最後はプロレスの伝統的大技を決めました高坂穂乃果ッッ』

『まともに喰らった園田海未、ひとたまりもなァァ〜〜〜〜いッッ!!』

ワアアアアッ

クラッチした体をほどき、立ち上がる穂乃果。

地面に横たわる海未は、空ろな瞳で虚空を見つめたまま、起き上がることが出来ない。



希「近代武道の最高峰、“合気”までコピーするなんて・・・・・・ッッ」

絵里「底が知れないわね――本気を出した、穂乃果の才覚」

言いながら、絵里の声は僅かに震えている。

真姫「それにッ・・・・・・その後の、“音の衝撃波”をぶつける攻撃・・・・・・ッ」

にこ「あれはッ・・・・・・花陽の技じゃない!」

希「エリチや真姫ちゃんの影に隠れがちやけど、穂乃果ちゃんの歌唱力と声量は、μ'sの中でも随一や」

絵里「伊達に、μ'sの中で一番多くセンターを張っている訳じゃないってことね――」

220 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:57:46.55 ID:g5N3pCri
花陽「そしてとどめは、にこちゃんがツバサさんとの試合で見せた、ジャーマン・スープレックス――」

凛「穂乃果ちゃんはッ・・・・・・本当に、みんなの技が使えるのッ・・・・・・!?」

凛の声もまた――震えている。

花陽「もう――疑いないよ。それだけの力を――穂乃果ちゃんは、持っている・・・・・・ッ」



亜里沙「海未さんッ!!」

雪穂(そうだよッ・・・・・・小さい頃から、一番近くにいる私には、よくわかる)

雪穂(本気を出したお姉ちゃんにはッ・・・・・・誰も、勝てない・・・・・・ッ)

ぎゅっ――と、雪穂が、まぶたを固く閉じる。

雪穂(海未ちゃんだってッ・・・・・・それは、知ってるはずなのにッ・・・・・・!!)

221 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 01:59:03.72 ID:g5N3pCri
仰向けに、地面に倒れ――動かない海未に対し。

穂乃果「海未ちゃん――・・・」

見下ろす、穂乃果の表情が――初めて、曇る。

穂乃果「ごめんね――海未ちゃん。でも――海未ちゃんが、言ってた通り」

穂乃果「本気でぶつからなきゃ――海未ちゃんやことりちゃん、他のみんなに対して、失礼だと思ったから。それに――」

穂乃果「海未ちゃんは――やっぱり、強いから。本気で挑まなきゃ――勝てないもの」

海未「―――・・・・・・」

穂乃果「ありがとう――海未ちゃん」

穂乃果は――少しだけ、口元に微笑を浮かべ。

そのまま、きびすを返す。

『けッ・・・・・・決着・・・・・・ッッ』

海未に背を向け、静かに歩き出す穂乃果。

にわかに、静まり返る場内に――

さく、さく、と、穂乃果が砂を踏む音だけが、静かに聞こえる。

と――

その時。



海未「・・・・・・ほ・・・・・・の、か・・・・・・」

222 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 02:00:47.28 ID:g5N3pCri
背後から、弱々しくも、はっきり聞こえてきたその声に。

穂乃果が、思わず振り返る。

――そこで、目に入ってきたものは。

海未「ぐッ・・・・・・ふッ・・・・・・くッ・・・・・・!!」

ふるふると、体を震わせながら。

歯を、固く喰いしばりながら。

地面に、拳を突き。

ゆっくりと身を起こす――海未の姿。

海未「ほッ・・・・・・の・・・・・・かッ・・・・・・!」

穂乃果「海未ちゃん――」



絵里「海未・・・・・・」

希「まだ・・・・・・」



凛「まだ・・・・・・」

花陽「立つのッ・・・・・・?」



あんじゅ「まるで・・・・・・」

英玲奈「南ことりの執念が、乗り移ったかのような・・・・・・ッ」

ツバサ(そう――理屈じゃない)

ツバサ「理屈じゃないのよ。ここまで来たら――」

223 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 02:04:00.87 ID:g5N3pCri
海未「くッ・・・・・・ふッ・・・・・・う」

呻きながら――ゆっくりと、立ち上がる海未。

がくがくと、足が震えている。

顔は伏せ――乱れた前髪に隠れて、その表情は読めない。

穂乃果「――海未ちゃん、」

穂乃果が語りかけようとすると、



海未「私は・・・・・・石、なんです」



穂乃果の言葉を遮るように――ぽつりと、海未が呟く。

海未「ことりは・・・・・・言っていました。自分には、何も無いと」

海未「でもそれは、私とて同じです。私だって、何も無かった・・・・・・」

穂乃果「・・・・・・・・・・・・」

海未「ただ、剣が好きだったから。弓や日舞が好きだったから」

海未「両親の期待に応えたかったから。そして、何よりも――穂乃果、貴方に負けたくなかったから」

海未「ただ、それだけなんです。そんな思いだけを頼りに――私は、ここまで、必死にしがみついてきたんです」



ぴく――と。

人工呼吸器につながれて、医務室のベッドに横たわることりの口元が――僅かに、動く。

理事長「ことりッ・・・・・・!?」

ことり「・・・・・・う・・・・・・み・・・・・・ちゃ・・・・・・」

消え入りそうな呟きが、ことりの口から漏れる。

ことり「・・・・・・ほ・・・・・・の、か・・・・・・ちゃ・・・・・・」

閉じたままの、ことりの目蓋から――

つつ、と、一筋の涙がこぼれた。

224 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 02:05:20.17 ID:g5N3pCri
海未「・・・・・・貴方という、才能にあふれた、ダイヤモンドに比べたら」

海未「私は・・・・・・ただの、石。珍しくもない・・・・・・ただの路傍の、石なんです」

穂乃果「海未ちゃん・・・・・・」



にこ「海未・・・・・・あんた・・・・・・」

絵里「海未・・・・・・」

にわかに、静まっていく場内。

見守る者たちも――思わず、口ごもる。



穂乃果「海未ちゃん――そんな、」

穂乃果が、満身創痍の海未の下へと、歩みだそうとした――

――その時。



海未「――ですが」

225 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 02:09:49.22 ID:g5N3pCri
ピシッ



穂乃果(―――!!?)

ぴた、と、穂乃果が動きを止める。

表情が、にわかに凍る。

す――と、海未が、顔を上げる。



海未「砕けないほど、固い石も――あるんです」



その瞳に宿る、強い意志の炎は。

未だ――消えていない。



希「海未ちゃん・・・・・・まだ、諦めてへん・・・・・・!」

絵里「ええ・・・・・・でも、それより・・・・・・ッ」

絵里(今――明らかに、穂乃果の様子が変わった。まるで、攻撃を喰らったかのように)

絵里(だけど――私の“目”でも、何も見えなかった。海未は、手を出していない)

絵里(一体――今、何が起こっているの――!?)

226 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 02:12:39.79 ID:g5N3pCri
穂乃果(今の――“感覚”)

穂乃果(あれは――・・・)



海未「――難儀なものですね」

と、不意に海未が、僅かに口元をほころばせる。

海未「何か、1つでも――“いっぱしのもの”を、身につけるというのは」

穂乃果「・・・・・・・・・・・・」

海未「私は・・・・・・貴方のように、才能に恵まれている訳ではありません」

海未「貴方のように、やろうと思えばなんでも出来る訳ではない」

海未「日舞も、弓も――歌もダンスも。必死に稽古をして、ようやく人並みです」

息を切らせながら――ぽつぽつと、言葉をつむぐ。

海未「そんな、私が・・・・・・今、ようやく、1つだけ・・・・・・極められた」

穂乃果「―――!」

危険を察知した穂乃果が――理事長のボクシングの構えを取り。

海未に向かって、踏み出そうとした――

その瞬間。

227 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 02:14:54.03 ID:g5N3pCri
ピシッ



穂乃果「・・・・・・・・・ッッ!!」

一瞬の、体が冷えるような感覚ののち。

全身から、どっと汗が吹き出す。

そして、思わずその場に膝をつく――穂乃果。

鋭く光る、真剣の刃を思わせる眼差しで――穂乃果を見つめる、海未。



海未「ようやく掴んだ――私だけの、“剣”」



『いッ・・・・・・一体、何が起こっているッ!?』

『手を出したようには見えない園田海未・・・・・・ッッ』

『しかし、その満身創痍の海未の前で、最強の高坂穂乃果が膝をついていますッッ!!』

ワアアアアッ



凛「な、何ッ・・・・・・!? 何が起きてるの!?」

花陽「わからない、わからないけど・・・・・・ッ」



希「海未ちゃんが、“何か”を仕掛けてるのは・・・・・・ッ」

真姫「確か――ってこと?」

にこ「一体、何が・・・・・・ッ」

絵里(海未・・・・・・貴方は、たどり着いたの?)

絵里(貴方の思う、貴方だけの“剣”――)

228 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 02:16:48.66 ID:g5N3pCri
穂乃果(今度はッ・・・・・・“左肩から、反対側の腹にかけて”・・・・・・ッッ)

穂乃果(間違いない。海未ちゃんはッ・・・・・・!!)



苦痛に耐えるような表情を浮かべながら――再び立ち上がる、穂乃果。

一方の海未。

満身創痍で、息も絶え絶えながら――

その双眸から、闘志の炎は消えてはいない。

海未「ここからですよ・・・・・・穂乃果」

ゆるゆると――両の手刀を構える海未。

穂乃果にも――余裕の表情は、無い。

再び相対する両者。

重なる視線――

海未「ただの憧れだけでは、終わらせない・・・・・・ッ」



海未「石ころでも、ダイヤモンドに克てるということ――」

海未「――見せてあげますッッ!!」

229 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 02:17:41.76 ID:g5N3pCri
続くッッ

ラストあと2回(予定)

230 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/01(火) 03:03:14.63 ID:SoDWgFip
おつ
いくらでも保守するから納得のいくもの書いてくれ

231 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@転載は禁止:2016/03/01(火) 05:42:09.55 ID:FNTNf1NO
やっぱりきたじゃないか(歓喜)
おつ

232 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/03/01(火) 05:50:38.39 ID:xqKFtbgF
来てた
乙ッッ

233 :名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@転載は禁止:2016/03/01(火) 06:56:29.95 ID:R9kSocf9
熱い!まだ二回もあるのか(歓喜)

234 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/03/01(火) 08:03:00.82 ID:NNI0aHQt
おつ
こういう天才に努力型が挑むみたいな展開好き

235 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/03/01(火) 08:18:26.44 ID:piP4HM24
ほんといつも泣きそうになる

236 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/03/01(火) 11:40:03.91 ID:G9//y7Zp
次は四月かな?

237 :名無しで叶える物語(おいしい水)@転載は禁止:2016/03/01(火) 12:17:40.89 ID:Q6b593gf
>>236
このペースなら5月なんだよなあ

238 :名無しで叶える物語(ささかまぼこ)@転載は禁止:2016/03/01(火) 12:38:43.34 ID:14dUmcy7
乙ッッ
武蔵のエア斬撃か・・・海未ちゃん剣の道極め過ぎや・・・

239 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/03/02(水) 01:11:26.32 ID:yBlnCJ1j


240 :名無しで叶える物語(湖北省)@転載は禁止:2016/03/02(水) 01:17:51.40 ID:PDyEYdbZ
乙ッ

241 :名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@転載は禁止:2016/03/02(水) 22:20:11.72 ID:ZnA1Ma+y
きてたー乙!
ラスボス穂乃果ちゃんに挑む海未ちゃんがカッコよすぎて惚れる

242 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/03(木) 10:25:20.59 ID:rwITJ4ym
支援

243 :名無しで叶える物語(たこやき)@転載は禁止:2016/03/03(木) 18:48:15.94 ID:VK8MRYlJ
次が読めるのは半年後だぞ

244 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/03/04(金) 01:20:53.52 ID:ZzJjKAP7


245 :名無しで叶える物語(笑)@転載は禁止:2016/03/04(金) 01:50:06.09 ID:H9jqZim+


246 :名無しで叶える物語(笑)@転載は禁止:2016/03/04(金) 23:09:36.62 ID:lFiqjft2


247 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/05(土) 05:42:43.65 ID:UxtB0mmK
らへ

248 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/03/06(日) 01:03:26.25 ID:jFlXDHtZ


249 :名無しで叶える物語(笑)@転載は禁止:2016/03/06(日) 15:24:50.72 ID:vKvn8TN1


250 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/06(日) 23:05:13.89 ID:IJLXbw0e


251 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/03/08(火) 01:19:09.79 ID:evh2NHqf


252 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/08(火) 19:09:19.42 ID:b52iFMpE


253 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/03/09(水) 00:58:52.45 ID:9tWcxKdx


254 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/10(木) 07:48:22.57 ID:mAK3AXT3


255 :名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@転載は禁止:2016/03/11(金) 17:25:36.65 ID:H5AleQC0
ほッッ

256 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/11(金) 21:35:46.05 ID:9M4F2wzx


257 :名無しで叶える物語(わたあめ)@転載は禁止:2016/03/12(土) 22:25:57.15 ID:wNjyA3kZ


258 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/13(日) 12:07:57.33 ID:S/PISPZ9


259 :名無しで叶える物語(茸)@転載は禁止:2016/03/14(月) 23:43:20.74 ID:xD0Am+Tb


260 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/15(火) 04:54:18.67 ID:vC8CCFIw


261 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/03/16(水) 01:06:22.91 ID:8aTXmvMt


262 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/16(水) 20:59:56.23 ID:fFMQ2W2M


263 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/03/18(金) 01:01:13.14 ID:f7KE/fi2


264 :名無しで叶える物語(庭)@転載は禁止:2016/03/18(金) 20:22:10.23 ID:n3GlgzQe
まだか〜

265 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@転載は禁止:2016/03/19(土) 01:49:02.16 ID:0UCZeYgy


266 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止:2016/03/20(日) 00:54:42.00 ID:BWF56cJ9


267 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@無断転載は禁止:2016/03/20(日) 08:18:52.38 ID:3vwHDFUd


268 :名無しで叶える物語(庭)@無断転載は禁止:2016/03/20(日) 13:28:30.52 ID:MBfsHuva


269 :名無しで叶える物語(茸)@無断転載は禁止:2016/03/21(月) 22:54:00.08 ID:VxPBm6p1


270 :名無しさん:2016/03/22(火) 09:14:29.93 ID:???


271 :名無しさん:2016/03/22(火) 11:10:22.44 ID:???


272 :名無しさん:2016/03/22(火) 11:24:08.53 ID:???


273 :名無しで叶える物語(芋)@無断転載は禁止:2016/03/22(火) 13:04:07.15 ID:E+p2WYwh
残ってたか
ほしゅ

274 :名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@無断転載は禁止:2016/03/22(火) 19:02:36.80 ID:GxSGgmN4


275 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@無断転載は禁止:2016/03/22(火) 23:22:24.96 ID:GYtywRgM


276 :名無しで叶える物語(茸)@無断転載は禁止:2016/03/23(水) 06:50:28.46 ID:GigPtd7s


277 :名無しで叶える物語(庭)@無断転載は禁止:2016/03/23(水) 18:53:34.07 ID:6AN9mD+z


278 :名無しで叶える物語(茸)@無断転載は禁止:2016/03/23(水) 19:38:02.64 ID:GigPtd7s


279 :名無しで叶える物語(庭)@無断転載は禁止:2016/03/24(木) 06:42:09.79 ID:jad3pJQA


280 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止:2016/03/25(金) 00:50:17.89 ID:w0daHjBW


281 :名無しで叶える物語(庭)@無断転載は禁止:2016/03/25(金) 10:19:29.31 ID:R4n+WrRr


282 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止:2016/03/25(金) 19:45:20.64 ID:4zuvP1Ev


283 :名無しで叶える物語(庭)@無断転載は禁止:2016/03/25(金) 23:16:53.96 ID:p8PSgO6T


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